東西南北隅に立て!その59 それでも人はそこに居る [バイク]
1991年9月、会社を辞めてもう1度旅に出ました。忘れ物を探しに・・・
1992年6月18日 晴れ後曇り?。
川原を出て野母半島(と言うかは知らんが)を回りR34に乗る。
途中の権現山展望公園で休憩中、じーさんが二人居たのだが、私の方を見ながら「こんなバイクもう無くなっちまうんだろ」「自衛隊が海外行ったらみんな持っていかれちまう」
二人は私に聞こえるように言ったのか地声が大きいのか知らんが戦中派にとって海外派兵というものは、やっぱあの頃を思い出すのであろう。
R251に乗り換え島原半島(と言うのかは知らん)を目指す。
途中でのり弁大盛を買い、Uターン用の路肩にバイクを止め横の原っぱで食べようと思ったら灰だらけ。
火山灰である。どこかは分からないがまだ島原半島に入って無い筈なのに・・・
まいったなぁ、と思ったら何故かバイクが倒れた。
サイドスタンドがあまかった?ミラーが少し欠けてしまった。
大声で独り言を言いまくりながら弁当を平らげR57を経て再びR251で南下。
島城跡にて暫し歴史に思いを馳せる。
悪政に立ち向かった農民たちはどんな思いだったのだろうか。
そして水無川を渡る。
水が無い、何処もかしこも灰だらけ。むやみに立ち止まらないよう看板が立っていた。
普賢岳を見上げると恐怖が身を包む。
自然より人間の気まぐれな狂気の方が怖いと思っていたがこの目で町を見てその場に居るとやはり自然の方が怖い。
人には立ち向かえるが相手は地球、マグマであり雨である。
「そう簡単には崩れんけどねー」
笑いながらガソリンスタンドのにーちゃんは言っていた、そんな遠くない所から火山性ガスが噴出しているのに・・・
灰にまみれ、ガスが吹き出ていても、それでも人はそこに居る。
生まれた町、好きな町。
いろいろ理由はあるだろうけど、ここの人にとってこの町は自分の町、生きてきた、そしてこれからも生きて行く町なんだろう。
感慨深い中、長浜海水浴場の海の家に勝手にテントを張る。雨がぱらついていたが夕日が見える。
湿った風ではないので明日は大丈夫だろう。
自分の中の何かが変わった、そんな気がした1日だった。
1992年6月18日 晴れ後曇り?。
川原を出て野母半島(と言うかは知らんが)を回りR34に乗る。
途中の権現山展望公園で休憩中、じーさんが二人居たのだが、私の方を見ながら「こんなバイクもう無くなっちまうんだろ」「自衛隊が海外行ったらみんな持っていかれちまう」
二人は私に聞こえるように言ったのか地声が大きいのか知らんが戦中派にとって海外派兵というものは、やっぱあの頃を思い出すのであろう。
R251に乗り換え島原半島(と言うのかは知らん)を目指す。
途中でのり弁大盛を買い、Uターン用の路肩にバイクを止め横の原っぱで食べようと思ったら灰だらけ。
火山灰である。どこかは分からないがまだ島原半島に入って無い筈なのに・・・
まいったなぁ、と思ったら何故かバイクが倒れた。
サイドスタンドがあまかった?ミラーが少し欠けてしまった。
大声で独り言を言いまくりながら弁当を平らげR57を経て再びR251で南下。
島城跡にて暫し歴史に思いを馳せる。
悪政に立ち向かった農民たちはどんな思いだったのだろうか。
そして水無川を渡る。
水が無い、何処もかしこも灰だらけ。むやみに立ち止まらないよう看板が立っていた。
普賢岳を見上げると恐怖が身を包む。
自然より人間の気まぐれな狂気の方が怖いと思っていたがこの目で町を見てその場に居るとやはり自然の方が怖い。
人には立ち向かえるが相手は地球、マグマであり雨である。
「そう簡単には崩れんけどねー」
笑いながらガソリンスタンドのにーちゃんは言っていた、そんな遠くない所から火山性ガスが噴出しているのに・・・
灰にまみれ、ガスが吹き出ていても、それでも人はそこに居る。
生まれた町、好きな町。
いろいろ理由はあるだろうけど、ここの人にとってこの町は自分の町、生きてきた、そしてこれからも生きて行く町なんだろう。
感慨深い中、長浜海水浴場の海の家に勝手にテントを張る。雨がぱらついていたが夕日が見える。
湿った風ではないので明日は大丈夫だろう。
自分の中の何かが変わった、そんな気がした1日だった。
2012-03-25 18:34
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コメント(26)
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今回の「東西南北」は、深いなぁ。ちょっと震災とかぶるし。自然災害だけなら・・・・。
by itomaki (2012-03-25 22:48)
「、、、何かが変わった」
いいですね!
by パウロ (2012-03-25 22:58)
湿った風とかわかるんですか・・・かっこいい!
by 鉛 (2012-03-25 23:30)
『灰にまみれ、ガスが吹き出ていても、それでも人はそこに居る。』
この一節に、私も震災のことをダブらせました。
原発の避難区域の中でも、
お年寄りなどで立ち退かない人も居るらしいです。。。
by まほ (2012-03-26 03:48)
自然の力には勝てないですからね~
そう考えると人間ってちっぽけなもんです^^:
by guran (2012-03-26 06:26)
うん、何かがpnさんの中で変わったってことが理解出来るような気がする。
普賢岳を目前にして生活している人・・・勝手に感動してしまうボク。
by 半世紀少年 (2012-03-26 06:40)
シリーズ中一番いい話だった。
感動しました!
by HOTCOOL (2012-03-26 07:25)
自然が荒れても、その中にいたいと思う気持ち、何となくわかるような気もします。
きっとここで育って、ここで生活して大好きなんでしょうね。。。
by mutumin (2012-03-26 07:53)
自衛隊海外派遣、ありましたねぇ。
人間の気まぐれな狂気vs自然。どっちも怖いけど、
去年の震災以来は自然の方が怖いと思えます。
by 親知らず (2012-03-26 08:04)
皆も感じたみたいだけど、
この記事とてもいいですね。
かっこいいな。
どんな場所であっても自分の町。
人生もそうだね。
by matamin (2012-03-26 09:40)
pnさん、こんにちは^^
お仕事、出張お疲れ様でした~
大丈夫ですか!?
おぉ~もう九州まで来てる!!!
行って見たいなぁ!
by mayu (2012-03-26 16:39)
外から見るのと内から見るのでは大きな違いがありますね。
by たくや (2012-03-26 18:18)
itomaki さん
噴火、ガス、そして土石流。自然災害って物凄く長引きます。そしてガスによる風評被害は三宅島へと繋がります。未だ復興終わらず。
by pn (2012-03-26 19:48)
パウロさん
この日を境になにかが変わったのは間違いありません。
by pn (2012-03-26 19:50)
鉛さん
今でも少しは分かるよ(^^)v
by pn (2012-03-26 19:51)
まほさん
生きる権利があるのなら、死に場所選ぶ権利だってあると思います。
迷惑かけているのならそれはそれで問題ですが(^_^;)
by pn (2012-03-26 19:53)
guran さん
科学が自然を凌駕した時、それを幸せと呼べるのか最近疑問です。
by pn (2012-03-26 19:56)
人間どこでも住めば都というのか。
とにかくたくましく生きていますよね。
by 楽しく生きよう (2012-03-26 19:57)
半世紀少年さん
うん、それでも人はそこに居ました。
それで良いと思います。
by pn (2012-03-26 19:58)
HOTCOOL さん
三宅島にも通ずるものがあると思うんですよ。
三宅島を終の住みかとしていた人たちに、ようやく安息の日が訪れました。
福島の方々に一刻も早くその日が来る事を祈って止みません。
by pn (2012-03-26 20:05)
mutumin さん
うん、そうだと思います。そこで暮らしたいって気持ちを大事にしてあげたいです。
by pn (2012-03-26 20:07)
親知らずさん
基本、自然にゃ敵わない。
自らがコントロール出来ないエネルギーを手に入れた人類に明日は本当に来るのでしょうか?
by pn (2012-03-26 20:11)
matamin さん
そう、自分の町なんですよ。
そしてそれを人生に例えるとは、nice !です(^-^)
by pn (2012-03-26 20:14)
mayu さん
いーよー九州♪
by pn (2012-03-26 20:15)
たくやさん
その場で、この目で見た限り、俺はその場所にこだわる人達を応援したいと思います。
by pn (2012-03-26 20:18)
楽しく生きようさん
そこに居たい人、出たくても行き場の無い人、出た人。それぞれに事情があると思うんですよ。
by pn (2012-03-26 20:21)